和柄を生かしたい
日本の模様をタティングにしたくて、一番ポピュラーな『七宝柄』に決めました。
『七宝』とは仏教用語で 金・銀・瑠璃 ( ラピスラズリ)・玻璃 (水晶)・硨磲(白い珊瑚やシャコ貝)・珊瑚 ( さんご)・瑪瑙( めのう)の 7 つの宝を表し、日本古来より、同じ大きさの丸を四分の一ずつ重ねる柄のことを『七宝柄』と
呼ぶ。円(縁)が繋がり続けている様子から、円満、調和、ご縁などの意味が込めらて、また、人のご縁や繋がりは、『七宝』と同等の価値があるということを示している柄でもある。
そこで、以前から何度も挑戦している 大正13年発行のタッチング編物の『七寶くづしの手提げ』に再度挑戦したのです。
やっぱりできない・・・七寶くづし
底まではいつもできるのですが、ここからぐるりと口の方まで・・・がわからなくなってしまうのです。
だってこれでは平面にしかできない。ぐるりと行くには、上にもリング必要だ!と七宝の基本通り上にリングをつけて進みますと、何とかぐるりと行けたではないですか!
図が省略されているのか・・・と思っていたのですが、進んでいくとどうしても大きい三角になってしまいます。
三角の巾着?いや、下は三角でも、やっぱり上は筒のようにぐるりとするんでしょうね。
出来上がり図がないからわかりません!
で、ここでまた断念しました。
しかしこの色合い・・・ヴィトンのモノグラムのようですが、ヴィトンが日本の家紋をイメージしてモノグラムを作ったという説があります。
方向転換~やってだめなら変えてみる~
先日香港のDaisyさんがラメ糸を持ってきてくれました。
板巻 10g 約118m (太さはDMC ディアマント程度、長さは3本分)コーン巻き 1ロール 120g 1400m 香港製 ポリエステル 引き締め易くタティング向き 刺繍糸ではないので割れにくい
そこで、180度方向転換して、ラメ糸で『七宝柄』のものを作ることにしました。
色は夏らしく白を選び、ビーズはラムネ瓶のような色にしました。
なるべく簡単で、ほぼ全部8目のおめでたい模様です。(できる方はこれでできてしまうかもしれませんが・・・)
どうです?初めてタティングをした方が『このくらい作れるようになりたい!』のブレスレットになったでしょうか?
ポーチの七宝柄は、2色でしたのでいちいち縛ってシャトルの入れ替え(シューレーストリック)が入り、私もバイトも本当に嫌いでした。
でもこちらは同じ七宝柄でも、同色なのでシャトル2つでスイスイです。
20mで糸が残りましたので、ついでにピアスも作りました。
先日にしきいとに付けていた、おまけのレシピのビーズ入りバージョンです。
あちらこちらでかわいい♪をいただきましたので、おまけセットでキットにしました。
バイトにレシピ検証してもらってから発送しますね。
細いラメ糸とビーズを使うので難易度は★★★☆☆ですが、技法は基本的なことができれば作れます。
内容:レシピ(ブレスレット・ピアス)Lazy Daisy ラメ糸♯40・マンテル・マルカン・ピアス金具 丸小ビーズ
ラメ糸タティングにあると便利なもの
ラメ糸の糸始末にはセメダイン系を使います。
種類:溶剤性接着剤<透明タイプ>
用途:アクセサリー・ビーズ・金具等
正味量:5g
ラメ糸などの糸始末に最適。布に使用する場合、若干縮むことがあります。
シャトルの角で糸を引き出すと、糸が割れることがあるため、ピコつなぎにはかぎ針をお勧めします。この糸には♯10が合いますが、タティング用には♯10はないのでこちらです。
Clover(クロバー) レース針「アミュレ」 No.8 No.10 No.12
クロシェだけでなく、タティングでもよく使うNo.8、No.10、No12をご用意しました。
しっかり編める針先と、やさしい手ざわりで指にフィットする立体グリップ付き。
初心者さんにも安心です。
まとめ
以前共著を出版した先生がおっしゃっていましたけど、作家さんは自分の特徴を出すために難しいデザインにしてくるけど、できない人の為に簡単でかわいいレシピを考える方が難しい・・・がなんとなくわかった気がします。
細いラメ糸でビーズを使っているのですから、普通よりは難易度は上がってしまいますが、簡単な技術でもかわいいものはできると言い続けたいと思います。
特に和柄や日本古来のデザインを使うことも、日本のタティング店として続けていきたいと思います。
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