船の仕事~とはシャトルのことか、船乗りの手作業のことか~

カルチャー

マスクチェーンが必要になった2020年

1921発行 Schiffchen Alrbeiten(Emmy Siebert 著)というドイツの本の中から、簡単なデザインをアレンジして、2020年にマスクチェーンを作りました。

コロナでマスクをするようになり、食事などの時にテーブルに直置きせず、首に掛けておけるので便利だと話題になったものです。

できる限りかんたんで、だれでもつくれるように、シンプルなデザインを探しました。

Aphyuオリジナル【いちばんかんたんなビーズマスクチェーン】

リングのみで、スプリットやリバースをしない、糸にビーズを入れてシャトルつなぎをするだけの簡単なレシピです。

ドイツ語の本のタイトルは【船の仕事】

タイトルの『Schiffchen Alrbeiten』をググりますと、『船の仕事』と訳せます。

船の仕事とは、どう言う意味でしょう。

シャトルを船に見立ててシャトルワークという意味でしょうか?

それとも船の中でしていた仕事だからでしょうか?

文章の中にはシャトルを意味する言葉があるので、シャトルはシャトルと言っていたはずです。

船の仕事の意味について考える

船の仕事の意味を考え思い出したのが、以前本屋大賞を受賞した三浦しをんさんの『舟を編む』という本です。

『大渡海』と言う『辞書』『編纂する』苦労を描いた小説ですが

『大渡海』=海 『辞書』=舟 『編纂する』=編む

という意味で、『舟を編む』というタイトルが付いていて、そのタイトルのカッコよさに、ガーン!と頭を打たれたような衝撃を受けたものです。

そんな感じのタイトルなのでしょうかね?考えすぎですか?

ちなみに編纂するを『編む』というのは、竹簡に書いた文字を、糸や紐でつないで(編んで)、巻物(本)にしたところから来ているようです。

そういえばその『舟を編む』、発売当時ミャンマーへ行く飛行機の中で読んだのですが、ヤンゴンで日本語学校へ行ったときに、日本語の本を寄付してくださいと書いてあったので、本棚に置いて帰りました。

そのタイトルの意味を果たしてミャンマーの学生さんは読み取ることができたでしょうか…?

Wikiは何でも知っている

話はそれましたが、後日英語のWikipediaの中から、『船の仕事』について、正解を見つけました。

In German, tatting is usually known by the Italian-derived word Occhi or as Schiffchenarbeit, which means “work of the little boat”, referring to the boat-shaped shuttle.

ドイツでは、タティングは通常、イタリア語に由来するOcchiまたはSchiffchenarbeitとして知られています。これは、ボート型のシャトルを指して「小さなボートの働き」を意味します。

Wikipedia

だそうです。

何のことはない、船とはシャトルのことで、船の仕事とはシャトルワークのことでしたね。

もっとかっこいいタイトルを思い描いていましたが、深読みしすぎでした。

無駄の美

このマスクチェーン、自分も欲しいなと思い、たくさん在庫がある生成りビーズで作り始めました。

ピコの意味はあるのか?とピコなしで進めていると、何か足りません。

無駄だと思っていたピコは、実は簡単でありきたりな作品を彩る大事なデザインだったのです。

それにビーズの色もです。

何気なく選んだアンティークピンクのビーズはまさにベストで、普通に合うだろうと思っていた生成りでは物足りませんでした。

3リングでやめて作り直し決定です。

放置すること2年・・・

それきり2年放置、マスクチェーンがあれば便利なのに・・・と言っていると、アルバイトが私のカラーの緑で作ってくれました。

感謝!!!

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